【健診アプローチ】心音聴診編【第2肋間胸骨右縁、エルブ領域、心尖部の3点で心雑音がないか、エルブ領域や心尖部でIII音(っぽい音)やIV音がないか→あれば循環器受診】

こんばんは。ぼたもちです。
今日は健診アプローチ【聴診編】ということでお話ししたいと思います。
健診でマストな手技が「聴診」なのですが、その聴診ってめちゃくちゃ奥が深いんです。
というか正直難しい。。
正常と異常の線引きが難しいんですよね。。
そんな中、聴診にとっても参考になるHPを見つけましたので、紹介いたします!
(もし不都合があれば、お申し出ください😖)
こちらのHPです。
佐野先生という循環器内科の先生が執筆されています。
このHPの何がいいかって言うと、実際の心音の音源があるということ(心音シミュレーターという画期的なもので作成されたらしいです😮)と、佐野先生の循環器内科医視点のわかりやすい解説がついているというところですね。
このHPの内容を活かしつつ、自分のやり方をまとめてみました。
結論は
・ベル型使用(低音含めてクリアに聞こえる)
・第2肋間胸骨右縁、エルブ領域、心尖部の3点を重点的に
・聴診イメージとしては、3点で心雑音がないか、エルブ領域や心尖部でIII音(っぽい音)やIV音がないか→あれば循環器受診
それでは解説です!
・ベル型か膜型か
Ⅰ音Ⅱ音は、誰にでも聴き取れます。
Ⅲ音や低音の心雑音をいかに聴き取れるかが心臓の聴診の上達の第一歩です。
→自分はベル型を使用しています。(ベル型でしか低音成分を聞き取れないため)
*ベル型を隙間ができない程度にソフトに押し当てることがポイント
*ベル型の方が、膜型よりも音をクリアに拾ってる印象あります。
・聴診部位
エルブ領域(=第3肋間胸骨左縁)
心尖部
第2肋間胸骨右縁
の3点を重点的に聴きます。
・聴診のやり方
座位で通常通りの呼吸をさせながら聴きます。
呼吸音で聞き取りづらいときは、呼吸を5秒ほど止めて聴診します。
・病的心音について
心尖部でI音<II音→高血圧あり
*白衣高血圧ではI音<II音にならない
*通常心尖部ではI音>II音
心尖部でIII音(30歳以上)、IV音→循環器受診
エルブ領域で呼吸性変動のないII音の分裂、クリック→循環器受診
30歳以上のIII音は病的心音:うっ血性心不全、拡張型心筋症など
IV音は全て病的心音:肥大型心筋症、高血圧性心疾患など
*Ⅲ音は心不全にならないと聞こえないが、Ⅳ音は、心不全がなくても前段階=心肥大の段階で見つけることができる。つまり、IV音の段階で見つけたいところ
II音の分裂とクリックとIII音の鑑別
II音の分裂は心基部(第2肋間胸骨左縁)、III音は心尖部という最強点の違いで鑑別可能
クリックは第4肋間胸骨左縁、収縮中期、ピッチが高くアカチャンと聞こえる
*II音 吸気時に聞こえる生理的分裂、右脚ブロック、左脚ブロック、心房中隔欠損
*クリック 僧帽弁逸脱症(無症状なら放置可、肋間神経痛様のピリッとした胸痛や動悸、めまいなどの症状があれば治療対象)
収縮期雑音(心尖部~第2肋間胸骨右縁)→循環器受診
拡張期雑音・連続性雑音(エルブ領域)→循環器受診
収縮期雑音:僧帽弁閉鎖不全 大動脈弁狭窄症(両者の鑑別は意外と難しい)
拡張期雑音:大動脈弁閉鎖不全(前屈姿勢で呼吸止めると聞きやすくなる)
連続性雑音:動脈管開存症
機能性雑音(無害性)は、ほとんど思春期までに消失するため、成人で収縮期雑音を聴取すれば循環器受診で問題なし
ちなみに機能性雑音の特徴は
最強点:第2肋間胸骨左縁、収縮早期駆出性雑音、II音の前にちょっと隙間あり
まとめますと
・ベル型使用(低音含めてクリアに聞こえる)
・第2肋間胸骨右縁、エルブ領域、心尖部の3点を重点的に
・聴診イメージとしては、3点で心雑音がないか、エルブ領域や心尖部でIII音(っぽい音)やIV音がないか→あれば循環器受診
心尖部:III音(30歳以上)、IV音、収縮期雑音
エルブ領域:呼吸性変動のないII音の分裂、クリック、拡張期雑音、連続性雑音
第2肋間胸骨右縁:収縮期雑音
*心尖部でI音<II音→高血圧あり(白衣高血圧否定できる)
*機能性雑音は成人対象なら基本ないものと考える
こんな感じです。
とにかく実際の音を聞くのが一番いいです!
参考になれば幸いです🌈