【健診】小型化LDLコレステロールは超悪玉コレステロール【ただし現時点では積極的に測定する意義なし】

こんばんは。ぼたもちです。
今日は「小型化LDLコレステロールは超悪玉コレステロール」についてお話しします。
小型化LDLコレステロールとは、LDLコレステロールでも小さいものを指します。
またの名を
- 超悪玉コレステロール
- small dense LDL
- 小密度低比重リポ蛋白コレステロール
などと言います。
これ名前の通り超やっかいなんです。
というのも通常のLDL(悪玉)コレステロールよりもサイズが小さい小型化LDLコレステロールは、血管の壁に入り込みやすく、また長時間、血液中にとどまるため、より動脈硬化を進めやすいということが分かってきているからです。
そして実は中性脂肪がLDLを小さくするのに一役買っているみたいなんです。
また小型化LDLコレステロールが高い人には以下のような特徴があります。

ということは、バリバリのメタボの人は超悪玉コレステロールを有している可能性が高いわけですね!
以下のようなセルフチェックの方法があります。

フリードワルドの式でのLDLコレステロールの計算方法は
LDL-C = TC - HDL-C - TG/5
ですので、セルフチェックでは、中性脂肪の影響を無視した計算式ということですね。
(なんでこの計算式なのか疑問だ・・)
また自費(保険適用外)ですが、血液検査で調べる方法もあります。
https://www.medience.co.jp/clinical/information/parts/pdf/22-28c.pdf
ただし小型化LDLコレステロールが高値であることがわかったところで、心血管疾患の高リスクということはわかりますが、やることは通常の高LDLコレステロール血症の患者さんと同じ治療内容になりますので、無理に調べる必要はないのかなと個人的に考えています。(よりメタボの解消が大事になるのは間違いないですが!)
今後小型化LDLコレステロールの人に特有の治療法が開発された場合や通常のLDL正常でも小型化LDL高値を検出するのが一般化した際に、測定する意義が出てくるのかなと。
ということで「小型化LDLコレステロールは超悪玉コレステロール」についてお話ししました。
~余談~
YouTubeでも「高LDLコレステロール血症の人で、中性脂肪が低い人」は「小型化コレステロールが少ないから」治療の必要がないとか解説されてます。
しかしガイドライン上は、「高LDLコレステロール血症の人で、中性脂肪が低い人」でも、普通に治療適応がありますので、主治医の先生と相談して治療方針を決められてください。
参考になれば幸いです🌈