臨床医を諦めた30代男のブログ

アルバイト医として生計を立ててます。不動産や株式投資も細々とやってます。

【健診】V1-2誘導のQSパターン【リスクない若年者では基本精査不要、リスクある高齢者では要精査】

こんばんは。ぼたもちです。

 

今日は「V1-2誘導のQSパターン」についてお話しします。

 

心電図で、V1-2誘導のQSパターンってまあまあの頻度で遭遇するんですよね。

 

しかも、自動解析のコメントには「前壁中隔梗塞の疑い」と書かれている。

 

健診医としてどう対処すべきか、毎回悩ましい。。

 

ということでまとめてみました。

 

~結論~

症状や既往歴のない若年者では精査不要(*ただし新たに出現している場合は要精査)

動脈硬化の危険因子を多く有している高齢者では要精査→循環器で心エコー

V1の単誘導だけなら精査不要

 

~解説~

https://www.jhf.or.jp/pro/hint/c1/hint006.html

痩せ型・漏斗胸でも見られる。

漏斗胸:胸郭の変形により左方に偏位

→心臓がV1誘導の電極から遠ざかる

→V1誘導がaVR誘導と同じ向きから心臓を見る形になる

→つまりaVR誘導と波形が似る(時計回転にもなる)

 

参考URL(漏斗胸と心電図)

http://www.hokkaido.med.or.jp/cmsdesigner/dlfile.php?entryname=medical_report&entryid=00026&fileid=00000686&/1249-21.pdf&disp=inline

 

漏斗胸 https://www.kasagi-hosp.jp/rotokyo.html