臨床医を諦めた30代男のブログ

アルバイト医として生計を立ててます。不動産や株式投資も細々とやってます。

健診アプローチ【風しんの抗体検査受診票編】 

こんにちは。ぼたもちです。

 

今日は健診アプローチ【風しんの抗体検査受診票編】 ということでお話しします。

 

抗体検査を許可するかどうかの判断基準についての記事ですね。

 

(これ絶対需要ないだろうなぁ・・・笑)

 

健診業務中に、「風しん抗体検査受診票」を持ってこられる方がいらっしゃいます。

 

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000484083.pdf

この紙ですね🐷

 

健診医が判断すべきところは

 

ここの部分です!

 

 

抗体検査って免疫があるかどうかのチェックです。

 

ただのチェックですし、ご本人も抗体検査を希望してくれているわけですから、基本やりたい というのが私のスタンスです。

 

じゃあ例外はってことですけど、

 

その人が免疫があると断定できる状況になります。

 

①風疹罹患歴あり(40~50年の免疫がつきますからね)

 

②風疹ワクチンの予防接種歴あり(10年の免疫がつきますからね)

 

③過去の抗体検査で、十分な抗体を保有している場合(過去に抗体検査をしてますからね)

 

でも、これが本人の自己申告だけなら不十分だと考えます。

 

なぜなら記憶が間違っている可能性があるから。

 

①風疹に罹患したことがある→風疹の確定診断を受けた検査記録がなければ抗体検査実施

 

②風疹ワクチンの予防接種歴あり→接種記録がなければ抗体検査実施

 

③過去に抗体検査を受けた結果、十分な抗体を保有していることが判明している

検査記録がなければ抗体検査実施

 

記録が大切なんですね。

 

ということで、今まで書いたものをまとめますと

 

この青やオレンジや緑のパターンは当然、抗体検査実施する

 


この青やオレンジや緑のパターンも、記録がないので、抗体検査実施する

 

 

このパターンだけ、抗体検査実施しないことを検討する

 

となります。(記録まで持ち合わせてるのは、めちゃめちゃレアケースだと思いますけどね)

 

ただこのパターンでも、私はほとんどの場合抗体検査を実施しようと思ってます。

 

https://www.city.hiroshima.lg.jp/soshiki/72/2993.html

これは広島市からお借りした資料になりますが

 

これを見る限り、希望者は抗体検査をしてるんですよね。

 

この受診票を持参してこられる時点で「希望されている」わけですから、私なら抗体検査を実施すると思います。

 

そして唯一抗体検査をしないのが、

オレンジのパターンで、過去の抗体検査が陰性の場合のみ。

 

この場合のみ、抗体検査なしで予防接種実施することになります。

 

というか冷静に考えて、もはや過去の抗体検査で陰性が証明されているのに、なぜ抗体検査を希望しているんだってことになりますよね笑😂

その過去の結果を元に、予防接種をしてもらえばいいと思います。(今回は抗体検査をせずにです)

 

ということで、結論は・・

 

 

オレンジパターンで過去の抗体検査陰性の場合のみ、抗体検査不要&予防接種必要

それ以外は抗体検査必要!

 

なんたってご本人が抗体検査を希望しているわけですからね。

 

ちなみにオレンジのパターンで、過去の抗体検査陰性の場合は

 

こう記載することになると思います。

ただ、ほとんどあり得ないケースだと思ってますが。

 

こうやって改めて考えてみると、この「風しんの抗体検査受診票」って何なんだろうって思います。。

 

99.9%抗体検査は必要と判断しそうな気がします・・

 

有識者の方教えていただけますと幸いです。

 

ということで、本日は「風しんの抗体検査受診票」について考察してみました。

 

オレンジパターンで過去の抗体検査陰性の場合のみ、抗体検査不要&予防接種必要

それ以外は抗体検査必要

でしたね。(私はそう考えてます)

 

参考になれば幸いです🌈

 

 

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